富士に献花~農鳥の富士に花々
農鳥とは富士山の山肌に現れる残雪の形のひとつで、例年4月から5月にかけて7合目から8合目付近(標高2900メートルから3000メートル)の北西斜面に出現する鳥の形(鳳凰)をしていることからこう呼ばれる。 富士山麗に春の訪れを告げる風物詩として、地元では古くから、農家が田植えなどの農作業を始める時期の目安とされてきた。また、冬場でも強風で周囲の雪が吹き飛ばされることで1月や2月に現れたりすることもあり、形が鳳凰に似ていることから「新春の農鳥(鳳凰)」として目出度い鳥でもある。
技法 | リトグラフ 本金箔 プラチナ泥 |
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画寸 | 28.3 × 47.3 cm |
額寸 | 52.8 × 70.3 cm |
紙寸 | 41.3 × 59.3 cm |
用紙 | ベラン・アルシュ |
レゾネNo. | 片岡球子 全版画集 2023年発行(複製版画 No.38) |
制作年 | 2021年 |
版数 | 27版29色 |
限定部数 | 240 |
承認 | 片岡佐和子 |
版元 | 株式会社亥辰舎 |
工房 | 版画工房アルミィ 園山晴巳 |
在庫状況 | 売却済 |
片岡球子について
鮮やかな色彩と力強く独創的な作風で知られ、院展の重鎮として活躍、現代日本画壇に大きな足跡を残す。103歳で世を去り、80年に渡って、描きたいという情熱に身をゆだね、思いのままに描き続けた。 富士山を多く描き、野太い線と激しい原色が強烈な印象を与える。作風が非常に個性的であったため、初期は落選を重ねました。しかし、粘り強く努力して次第に頭角を現し、遅咲きの47歳で日本美術院同人となりました。