月篁






京都嵯峨野に取材した、第十回新日展出品作。「京都を描くのなら今のうちですよ」という川端康成の助言のもと、1964年頃からさかんに京都をめぐり、スケッチを重ねていった。月そのものを直接描くことなく、月明かりに照らし出される竹林を描いた本作品は、清冽ななかにどこか甘美な雰囲気を漂わせている。
技法 | 木版画 |
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画寸 | 43.0 × 60.0 cm |
額寸 | 61.4 × 78.4 cm |
制作年 | 1991年 |
限定部数 | 380 |
取材先 | 京都・嵯峨野 |
在庫状況 | 売却済 |
東山魁夷について
国民的画家と称され、清澄で深い情感をたたえた風景画により、戦後の日本画の世界に大きな足跡を残しました。自然と真摯に向き合い、思索を重ねながらつくりあげたその芸術世界は、日本人の自然観や心情までも反映した普遍性を有するものとして評価されています。