ルイ・イカール （Louis Icart）

9月12日、南フランスの古都、トゥールズ市トラヴェルジェール・ド・ラ・バランス街に銀行家ジャン・イカールと妻エリザベートの長男として生まれる。

トゥールズ高等商業学校を卒業。

兵役終了後、友人エスキロルと演劇界を目指してパリに出る。

パリで絵はがき工房の仕事を得る。エッチングやリトグラフなどの技術を習得。

雑誌「演劇批評（ラ・クリティク・テアトル）」の表紙にHelliの署名でイラストを描く。

｢バラのメヌエット｣｢散歩の前に｣｢オペラ座にて」等数十点のエッチングを制作。

オートクチュールのアトリエで知り合った年上の未亡人と最初の結婚。

バルセロナのギャラリーで最初の個展を開く。

「演劇批評」での仕事が認められ、ラ・ボエシー画廊の第3回展に出品。

ワグラム画廊がイカールの作品をアメリカに販売。

ファニー・ヴォルメールに出会う。以後、彼女はイカールのモデルを勤めるようになる。

エリゼ宮で催されたパリ・オペラ・バレー劇団によるデンマーク国王夫妻歓迎特別公演で衣装デザインを担当。

ファッション誌「ガゼットデュポントン」主催による個展をブリュッセル市で開催。

ゲント（ベルギー）の展覧会に出品、栄誉賞。

長女レーヌ誕生。

ラ・ボエシー画廊による戦争とユーモア画家展に版画4点を出品。

戦争をテーマとした作品がエノー画廊の目にとまる。

11月、第一次世界大戦が終わり復員。

シモンソン画廊で油彩画の個展。

ファニー・ヴォルメールと正式に結婚。

アメリカに販売網を持つフランスの版元・近代版画社から、製作依頼を受ける。

アメリカを訪れ、ワナメーカー百貨店での個展も成功をおさめる。

レジオン・ド・ヌール5等勲章を受章。

コレット著「気ままな小娘」の版画入り豪華本を手がける。

メトロポリタン画廊（ニューヨーク）にて油彩の連作「白いヴィション」の展覧会。

アレクサンドル・デュマ・フィス著「椿姫」のポスター制作。

ドイツ軍侵攻をテーマにした連作「エクソダス」を制作。

パリ解放とともに、版画制作を再開。

12月30日、モンマルトルの自宅で死去。イットヴィルの共同墓地に埋葬される。