緑響く
「戦後、点景を排除した風景を描き続けて来た私にとっては単純に画面効果のために、
白馬を添えるということは考えられない。…… 白馬は、明らかに点景ではなく、主題である。」(東山魁夷画文集「白い馬の見える風景」より、新潮社)と魁夷は語る。
そして、白馬は心の切実な祈りであると言う。それら白馬シリーズの1作ごとに、魁夷は詩さえ付けている。
「絃楽器の合奏の中を ピアノの単純な旋律が通り過ぎる」
技法 | 木版画 |
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画寸 | 38.5 × 53.0 cm |
額寸 | 62.7 × 77.7 cm |
制作年 | 2000年 |
版数 | 32版68摺 |
限定部数 | 国際版:C (100) |
工房 | アダチ版画研究所 |
取材先 | 蓼科高原/御射鹿池 |
在庫状況 | 売却済 |
東山魁夷について
国民的画家と称され、清澄で深い情感をたたえた風景画により、戦後の日本画の世界に大きな足跡を残しました。自然と真摯に向き合い、思索を重ねながらつくりあげたその芸術世界は、日本人の自然観や心情までも反映した普遍性を有するものとして評価されています。