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奥村土牛「鳴門」木版画

奥村土牛「鳴門」木版画

奥村土牛自身の最高傑作の一点であり、近代日本画のなかでも、傑作の一つに数えられることの多い作品である。
本作は土牛夫人の実家がある徳島に行った折り、立ち寄った阿波の鳴門の写生がもととなっている。土牛自身の回想によると「写生帳を出しても、そのころの汽船は渦のそばまで行くと揺れに揺れて、写生はおろか、身体をしっかり支えているのも困難なほどであった。このため後ろから家内に帯をつかんでもらい、まるで人が見たら符牒かと想うかもしれぬような写生を何十枚も描いた。そして同時に、その時の新鮮な印象を頭の中に刻みつけた。」ということである。画面一杯の海と大きく渦巻く渦潮、その他には遠くに見える島影のみが描かれており、簡潔な構成となっている。

技法 木版画
画寸 38.0 × 48.5 cm
制作年 1984年
限定部数 250 , 325
サイン 承認印
原画 山種美術館所蔵
取材先 徳島県 北東端 鳴門海峡
備考

250部:アダチ版画研究所 325部:ほるぷ出版

在庫状況 在庫あり

奥村土牛について

現代日本画壇の最高峰に位置した代表的な日本画家の一人。
号である「土牛」は、出版社を営んでいた父が寒山詩の一節「土牛石田を耕す」から引用してつけられた。 刷毛で胡粉などを100回とも200回ともいわれる塗り重ねをし、非常に微妙な色加減をもった作品が特徴とされる。

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