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加山又造「雪月花より『雪』」アクアチント

加山又造「雪月花より『雪』」アクアチント

『雪・月・花』という3連作のうちの1作です。この作品あたりから刷師・木村希八も腐蝕など版作りの作業を手伝うようになりました。加山の提案で、防蝕剤に金箔を使用するという新たな表現に取り組んだ挑戦作です。銅板の上にただ箔を振りかけてもふわふわと浮いてしまうため、版を冷蔵庫で冷やし、結露を利用して金箔を定着させる実験的な方法を木村と加山の二人で繰り返し試行錯誤しながら制作しました。作品は東京国立近代美術館に所蔵されており、非常にコレクション価値の高い逸品です。

技法 アクアチント
画寸 29.5 × 39.3 cm
額寸 59.5 × 73.0 cm
レゾネNo. 67
制作年 1983年
版数 5版7色
限定部数 95
サイン 本人サイン
在庫状況 在庫あり

加山又造について

常に意欲的で斬新な創作活動を続け、動物画シリーズや裸婦画への執着、水墨画への傾倒など変幻自在な展開は、日本画に立脚したあくなき表現の可能性への挑戦といえる。その大胆な意匠化と豪華な色彩による花鳥や山水や裸婦の単純な構成は「現代の琳派」と称されている。また絵画のみにとどまらず、陶器の絵付、壁画、天井画、各種の装飾デザインと多岐にわたっている。日本画の伝統的な様式美を現代的な感覚で表現し、現代の日本画に多大な影響を与えた。