19と1つのさくらんぼ





浜口陽三によって初めて試みられた技法である「カラーメゾチント」により制作された作品です。 さくらんぼは浜口を代表するモチーフであり、特に人気の高い図柄です。メゾチントならではの柔らかな黒の背景から浮かび上がるように、横一列に並んださくらんぼが印象的です。また、ひとつだけ列から外れたさくらんぼは何かを暗示するようでもあります。 画像上では分かりにくいですが、黒の濃度の違いによって画面全体にチェック柄のようなデザインが施されており、浜口の繊細な表現が楽しめる逸品です。
技法 | カラーエッチング |
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画寸 | 23.4 × 53.8 cm |
額寸 | 55.0 × 83.0 cm |
レゾネNo. | No.108 |
制作年 | 1965年 |
限定部数 | 50 |
サイン | 本人サイン |
備考 |
為書きあり(essai pour le docteur Steiner) |
在庫状況 | 商談中 |
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浜口陽三について
「20世紀の半ばの最も名高い、孤高ともいえる主導者」、「カラーメゾチントの新しい技法を開拓した作家」と紹介され、浜口の高度な技術から生まれる繊細で静謐な作風は、他の追随を許さず高く評価されており、世界の代表的銅版画作家の一人として広くその名を知られました。独学でメゾチント技法を探求し、そして、フランス語ではマニエル・ノワールと呼ばれ「黒の技法」を意味するこの技法に豊かな色彩を取り入れた、唯一無二の作家です。東京国際版画ビエンナーレ展以来、サンパウロ、ヴェネツィア・ビエンナーレ、ルガノ、リュブリアナ国際版画展などで受賞した。