エデルシュタイン村へ
ドイツのミュンヘンからオーストリアのインスブルックへと車でアルペン街道を走っていた時だった。
アルプス地方が近づくにつれ、雪はだんだんと深くなってゆき、車窓はいつの間にか見渡す限りの雪原へとかわってゆく。
真上の空は厚い雲に覆われて薄暗いほどだったが、遠くの空から斜めに差し込む光が、積もった雪に反射して輝いており、その美しさに、思わず車を止めて外へ出た。
自分が動くと、光の方向も変化してゆくせいか、雪の粒がピンク、グリーン、ブルーへと色彩を変えながら、小さく瞬くように光り輝いている。 まるでダイアモンドを散りばめたかのようだ。
恐らく、雪の表面だけが溶け、再び冷え込んだ時にその水分が結晶化して凍り、光を虹色に分解するプリズムと同じような現象が積雪の表面で起こっていたのだろう。
そして、この美しい雪原に似合う、現実には無かった樹木や、農家、村などをイメージして描いていった。
雪を踏みしめる感触を、一歩一歩楽しみながら、きらめく雪原を越えて・・・ 空想の村へ・・・
ほんのひと時、立ち寄ってみませんか?
-笹倉鉄平-
技法 | ジークレー・オン・キャンバス |
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画寸 | 55.0 × 107.0 cm |
額寸 | 71.5 × 123.5 cm |
制作年 | 2010年 |
限定部数 | 195 |
在庫状況 | 在庫あり |
相場に合わせた適正価格で販売!
笹倉鉄平について
旅情と優しい光あふれるその情景画は、"心に安らぎをもたらす"絵として、老若男女幅広い層で多くの支持を得ている。また、画家デビュー以来、180作品以上の版画や、画集・詩画集・図録、DVD作品集等が出版され、ポスターやジグソーパズル、ポストカード、カレンダー等のアートグッズも人気が高い。 近年では、フランス、中国、イタリア等にて開催した展覧会も成功を収め、日本人の美意識や優しさを、その美しい情景画を通して海外へ伝えている。