22のさくらんぼ No.178-4-Ⅴ



当作品は1988年から91年にかけて制作された、『Twenty-two Cherries(22のさくらんぼ)』の色分解ステートの5番目にあたります。 1981年にパリからサンフランシスコへと拠点を移した浜口陽三は、新たに契約したヴォーパル画廊を版元に、今作のような別刷りを加えた作品を発表するようになりました。 深紅の背景と、縦に並んだ黒いさくらんぼのコントラストが美しいです。 画面を横に貫くぼんやりとした黒の帯、列から外れて浮かぶ2つのさくらんぼなど、デザイン性だけではなくメッセージ性も感じられる逸品です。
技法 | カラーメゾチント |
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画寸 | 54.0 × 23.0 cm |
レゾネNo. | No.178-4-Ⅴ |
制作年 | 1988年 |
限定部数 | 35V |
サイン | 本人サイン |
在庫状況 | 予約中 |
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浜口陽三について
「20世紀の半ばの最も名高い、孤高ともいえる主導者」、「カラーメゾチントの新しい技法を開拓した作家」と紹介され、浜口の高度な技術から生まれる繊細で静謐な作風は、他の追随を許さず高く評価されており、世界の代表的銅版画作家の一人として広くその名を知られました。独学でメゾチント技法を探求し、そして、フランス語ではマニエル・ノワールと呼ばれ「黒の技法」を意味するこの技法に豊かな色彩を取り入れた、唯一無二の作家です。東京国際版画ビエンナーレ展以来、サンパウロ、ヴェネツィア・ビエンナーレ、ルガノ、リュブリアナ国際版画展などで受賞した。